寒い冬にぴったりの料理といえば、あつあつのおでんです。その中でも特に人気の具材は、味がしみ込んだ大根。おでんの主役とも言える存在です。
冬大根は、12月下旬から2月にかけてが旬です。この時期には寒さから身を守るために糖分が増し、その結果、みずみずしくて甘みのある大根が楽しめます。
しかし、現在、スーパーや八百屋では大根が品薄になっており、価格も上昇しています。
今回は2025年現在、大根が品薄で価格も高騰している理由と冬大根の美味しさの秘密についてまとめました。
大根の品不足の背景 2025年
2024年11月のデータによると、東京・大田市場での大根の平均卸価格は1キロ118円に達しました。大根の価格高騰の主な原因は、猛暑による生育不良です。この影響で、大根の収穫量が減少しています。
以下の要因も、大根の品薄と価格高騰を引き起こしています。
- 今年の夏の厳しい暑さや干ばつの影響で、収穫量が減少した
- ウクライナ情勢による肥料や農薬、燃料費の高騰が生産コストを押し上げた
- 人手不足が収穫作業の遅れを招いた
例年、秋から冬にかけて大根の出荷はピークを迎えるものの、今年は供給が追いついていない状況です。全国的に大根の品薄や高値が問題になっています。今後の気象条件や出荷動向に期待が寄せられています。
冬大根の甘さの理由
大根は12月下旬から2月にかけて旬を迎え、この時期の大根は特に甘みがあります。
冬大根が甘い理由は、寒さから凍結を防ぐために糖分を蓄えるからです。気温が氷点下になると水分が凍りますが、糖分が増えることで凍りにくくなります。大根は厳しい冬を乗り越えるために、たくましく生きています。
また、春や夏に生産される大根は、害虫から身を守るために辛みが強くなります。
まとめ
大根は丸ごと楽しむことができる食材です。農林水産省の統計によれば、日本で主に生産される野菜の中で、大根はキャベツに次ぐ第2位。まさに国民的野菜と言えるでしょう。
生で食べるなら上部、煮物には真ん中、薬味や鍋用には下部が適しています。さらに、葉っぱも美味しく、様々な味わいを提供してくれます。
大根の味わいの奥には、生産者の技術や気候、文化が息づいています。食材をただの材料と捉えず、その背景にあるストーリーを感じることができれば、より豊かな食体験が広がります。
あいにく品不足で手に入りにくい状況ではありますが、入手できた時には楽しみたいものですね。
